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毎年訪れる山陰の街。

そこに静かに先輩が眠っている。
 
 

私が仕事でつまづいて、毎日ぐじぐじ悩んでいたむかし。

すでに闘病生活だった先輩に、毎週のように手紙を書いていた。

20代の若いころとはいえ、思えば、入院している方によくもまあ、あんな湿った手紙を送っていたものだ・・・と、反省しきり。

でも、無機質な病室、窓からの変わらぬ風景の毎日が、少しでも明るくなるように、と、私になりに、楽しい絵葉書や季節感のある写真を送っていた。

それをちゃんとわかってくださっていて・・・「今日のハガキはとっても素敵、他のものと一緒に窓ガラスに貼りました」と書いてくださった返信はがきは、今も私の宝物だ。

 

30代半ばで、幼子を残しあの世へと旅立たなければいけなかった辛さを考えると、ときどき落ち込むことがあっても、私の今感じている辛さなんて大したことないな・・・と思えてしまう。

 
 

そんな日から、25年。

あの時の幼子たちはみな結婚し、子供に恵まれ幸せに暮らしている、と風の便りで聞いた。

 

今年も、命日近くに訪れた。

午前中に、25回忌の法要をされたらしい。

こざっぱりと掃除されたお墓に、好きだった花とコーヒーが添えられていた。

 
 

子や孫たちに囲まれ、きっと、たまみさんは楽しいひと時を過ごしたのだろう。

 

今日のお墓は、微笑んでいるように見えた。