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部屋の中から、ドタバタと走りながらキャアキャア騒ぐ声が聞こえる。
20名も集まれば、まだまだ子供だな、と思いながらドアを開けた。
 

高校の文化祭でお点前をする茶道部の依頼で、夏の暑い午後、浴衣の着付け指導に訪れた。
 

“ドタバタ” は、この暑いのに、みんなでハンカチ落としで遊んでいたらしい。
ふと、昨年初めて来たときのことを思い出した。
みんな何かしら緊張していて、決して今のような雰囲気ではなかった。

二度目の再会は、彼女たちにとってこんなにも自然な受け入れかたなんだ、と改めて若い心の柔軟さを感じる。
昨年会った懐かしい顔たちは、すでに友達のように私になついてきた。
 

彼女たちは覚えが速い。特に昨年経験している子は、驚くほどのスピードで着てしまう。
これも心の柔軟さゆえか。
吸収の速さと、違う帯結びも覚えたいという好奇心とに囲まれ、時間いっぱい私の頭と口はフル稼働した。
 

最後に、茶道部らしく “オ・モ・テ・ナ・シ” の一服をいただいた。
先ほどのキャアキャアはどこへ行ったやら、きちんと居住まいをただし、お点前に向かう。
練習の間に沸きすぎていた湯での一服は、汗だくの体と渇いた喉に、心地よくしみていった。