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決して旅慣れているわけではない。

が、今回のメンバーの中では、私のキャリーバッグが一番小さかったようだ。
 

水が必要だろう・・・とペットボトルを6本詰めて行った。

でもまだ隙間がある感じ。
 

もちろん生徒さんはそれなりに必要なものがあった。

太鼓演奏するときの法被、学校や施設訪問のための制服・・・TPOに合わせてちゃんと持参。

もちろん大人の皆さんも、生徒さんが制服を着るときはフォーマルな姿で。

きちんとブレザー・ネクタイを着用なさっていた。

普通の観光旅行よりは、荷物が増える。

 

さらに、気温。

寒い冬の日本から出発し、暑いインドへ。

ただ暑いだけではなく、一日の寒暖の差は大きい。

脱ぎ着がしやすいよう、重ね着の術、というわざも必要になる。
 

私は。

二枚の着物と二本の帯で、組み合わせを日々変えて。

そして、帯結びを日々変えて。

国内だろうが海外だろうが、旅行はいつもこんな調子ですべて済ませている。
 

有難いことに、着物は海外ではとても喜んでいただける。

私が着ていくものは小紋や紬といった普段着で、決してフォーマルな着物ではないが、民族衣装というくくりには変わりはない。

しかも児島帯は半巾帯。とても楽でラフな帯だが、それも民族衣装というくくりの中。

こちらはとても楽しているのに、こんなに喜んでいただけて、なんだか申し訳ないくらいだ。
 

洋服のように脱げないから暑いでしょう、と言われたが。

着物には便利な「口」がたくさんある。

衿(1)、身ごろの両脇(2)、両袖脇(2)、両袖口(2)、裾(1)。

これを総称して「身八つ口」とか「八つ口」と呼ぶ。

これらを換気口として利用、つまりここから体の熱を逃がせば、上手に体温調節できる。

もちろん汗はかくが、それは洋服でもみな同じ。

着物だからと言って、特別に暑いわけではない、と思っている。

 

帰路の機内放送で。

「ただいまの成田の気温はマイナス1度・・・」

30度の世界からの落差に、客席がどよっと動いた。

着陸後、みな一様にボア等のついたジャケットを羽織った。

私は、プラスで持ってきたものは、ショールたった1枚。

「八つ口」の一つ、衿を覆った。

今度は「口」から体の熱を逃さない工夫。
 

口を上手に利用すれば、実はとても機能的な衣装だということを、今回の旅行で改めて実感した。