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風でめくれた「参拝者名簿」にふと目が止まった。

そこは、我が家近くの小さな神社。
 

毎日のことだから、と、私は参拝者名簿に記入をしたことがない。

いつものように、階段で弾んだ息を整えながら手を合わせ、立ち去ろうとした瞬間、その見慣れぬ住所に気付いた。

近隣のかたが朝の散歩に訪れるような神社だから、どれも自分と同じ字名だったり近くの地名ばかりなのに。
 

そこには「倉敷市真備町」と太いしっかりとした字で書かれていた。

ご夫婦なのか連名になっている。

そしてそれは、7月のあるときから、ずっとずっと名が記されていた。

隣の行には、おそらく娘さんだろうか、苗字の違う女性の名も、毎回同じように書かれている。
 

真備町の人口が、7月から減っているとニュースで言っていた。

平成30年7月豪雨で被害に遭われたかたが、お身内を頼って町外に移住されていることは容易に想定できた。
 

お盆にも帰省が叶わなかったのだろう、その期間中もずっと記されている名前。

ふと、お社に手を合わせた3人の後姿が見えたような気がした。
 

昨夜も台風がやってきた。
早めの避難を心がけた人も多かっただろう。
 

皆が安心して暮らせる日々が普通に訪れますように。
そして、一日でも早く平穏な生活が戻ることを祈っています。