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年に一度だけ、愛でられる菓子がある。
西大寺高等学校の文化祭で、茶道部のお茶席だけにつくられる菓子。
白い懐紙にのった極上の秋が、茶席に華を添えていた。
 

今秋もお招きいただき、秋の一日を楽しみに校門をくぐった。
お茶席で、お点前さんや、半東さんや、お茶を運んできてくれた部員さんと目が合って、にこっ。
目での挨拶は、声を掛け合うよりも心が通じるような気がする。
「ようこそおいでくださいました」との心の声が聞こえてきた。
 

おや。
浴衣レッスンを始めた数年前に比べ、所作も確実に美しくなっている。
さすが2年生さん。そんな瞬間を見せてもらったときは、たまらなく嬉しくなる。
 

でも、裾さばきなどまだおぼつかない1年生さん。
初々しさに思わず頬が緩む。
きっと来年は堂々たる振る舞いを見せてくれるだろう。
がんばれ、がんばれ。
彼女の緊張した手から渡された懐紙の上の秋桜は、爽やかな秋風に吹かれているように、ちょっと揺れていた。