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奥の部屋から楽しそうな子どもの声が聞こえてくる。

10名近くも集まれば子ども同士のテンションもあがり、それはそれは賑やかだ。

私も体験したことがあるお座敷遊びの「ギッチョンチョン」を含め、可愛い歌声が次々と聞こえてくる。
 

4年生のこっちゃんは、先日会ったときよりも背も少し伸びて、ちょっとお姉ちゃんになっていた。

みうちゃん・りのちゃん双子姉妹は、私が初めて会ったのは、2月のお化け行事のとき。

あのときはすでに白塗りお化けに変身していたから、すぐにあの私だとわからなかったようだ。

やっとわかって、ギャーギャー笑い合ったあと、「あのときのお化けの顔のほうがいい。」

・・・な、なんだとぉ~!(笑)。
 

元気なこの子達は、プロの禿(かむろ)だ。

京都嶋原の末廣屋・司太夫と葵太夫のところで修行している。

といっても昔のようなシステムではないので、お稽古事か行儀見習いか、はたまた課外活動のようなものかもしれない。

子どもにとっては、舞のお稽古も、今日のようなお座敷遊びも、楽しいレクリエーションだろう。

そんな雰囲気で、子どもたちに「楽しい!」と感じながら太夫文化を学んでいってほしい、というのがお二人の太夫の考えだろうと思う。

とはいえ、10名もの子供たちを飽きさせず、喧嘩させず、楽しく夢中にさせる、というのは大変なことだ。

無論、文化を正しく伝えていく責任もある。

お二人の、後継者を育くむ姿勢、文化継承の重責にかける姿勢に、親心と熱意を感じる。
 

この子達が気づくのは、もう少し大きくなったころだろうか。

いま現在、世界でたった5名しかいない「太夫」という存在、その文化の担い手から直接、さまざまな経験の機会をいただいてきたこと。

そのときに、禿としてのプロ意識が、いずれ「太夫」としての意識に繋がってくれたらと、やはり願わずにはいられない。
 

次の時代に太夫文化が継続されていく日、それはこの子達の誰かが、葵太夫の妹分として太夫デビューするとき。

その日のために、いろんなかたちで後方支援していけたらと思っている。

愉しんで楽しんで、大きくなあれ。
 

葵太夫も2歳から禿になった。

今月、葵太夫芸歴30周年記念行事が開催される。

妹分の彼女たちがこんな行事をする時も、ぜひ出席したいものだ。