DSC02765最近は洋服を着る日が、ほとんどないこともあって、私のタンスにはまともな洋服がない。
だから今回の同級会は、歴史の宝庫・明日香路をサイクリング❗️、明日は待ちに待ったその日だ、というときになって正直、「しまった~」と思った。

この企画は2年も前から決まっていて、幹事までやっているのに、タンスの中身のことはすっかり忘れていた。

日常を着物で過ごしている私は、たいていのことは着物でやってのける。自転車だって工夫をすれば乗れないことはないし、走れと言われれば、体力の続く限りは大丈夫だ。

しかし、私は敢えて一年365日を着物で過ごす、ということは考えていない。洋服だ着物だという捉え方ではなく、TPOに合わせて、というのをモットーにしている。

着物はとかくTPOを大切にする。結婚式はこの着物、それも立場が変わったらこっちの着物、この季節はこれは着ちゃダメ、着物と帯の格を合わせて・・・

などなど、面倒くさいと思われても仕方ないかもしれないことが、実にさまざまある。

それは、着ているもので「おもてなし」ができる、着物にはその文化があるからだと思う。

結婚式での礼装と盛装、訪問着と普段着、四季に合わせて生地や仕立ての違う着物を選ぶ・・・など。

また着物姿で出かけ、あるいは出迎えたとき、暑い季節には、透けるほどの薄い着物が揺らぐさまに風を感じていただいたり、寒い季節には、ほっこりとした真綿の着物で暖を感じていただいたり、「あぁもうこんな季節になったのか・・・」と移ろいでいく四季を感じていただいたり・・・。

「目は口ほどにものを言う」が、着物はそれ以上にものを言い、「心遣い」を伝えてくれる、おもてなしのアイテムだと感じている。

現代生活ではあまり機能的でない、と思われる部分も多く、支度にも着るのにも、時間や手間がかかるとわかっているからこそ、これがおもてなしアイテムとなるのかもしれない。

自分が着るものでおもてなしできる・・・、なんとステキなことだろう。誰かと出逢うたび自分のセンスが磨かれ、心が磨かれる。

素晴らしい民族衣装を持った国に生まれて良かった、いつもそう思いながら、袖を通している。