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「ゆかたを新調したの。夏には着せてね。」と以前から依頼を受け、私はその日を心待ちにしていた。
 

この季節にしか着られないファッションアイテム “ゆかた”
“暑い夏を楽しむファッション”なんて、とてもイキな遊び心ではないか。
毎年新しい浴衣がほしくなる、という乙女ゴコロ、ごもっとも。
洋服は季節ごとにお買い物に行く、というのだったら、ゆかたであなたの“夏”も、もっともっと彩ってほしい。
 

新調はずいぶんしていないけれど、昔のものが出てきたので、懐かしいから久しぶりに着てみたい、という人もいる。
ゆかたの色や柄に、年齢なんて関係ない。
着物には、格や着ていくシーンのTPOがあるが、ゆかたはお風呂上がりのバスローブ、寝間着のようなもの。
きっとどのご家庭でも、寝間着はお好きなものを着ているだろう。
だから、「柄が若すぎないかしら・・・」「古いものだから・・・」と気後れせず、好きなものを着てほしい。
 

ただ、着つけの際、私が意識をしていること。
その人の年齢や、“こんなふうに見せたい、着たい”という思いをこめた“帯結び”をすること。
若いときのゆかたと半幅帯を、若いときに結んでいたような帯結びで装うと、それは確かに少し違和感を覚える。
アイテムを変えずに、今のその人に合ったように着こなす。それが帯結びだ。
 

着つけしながらいろんなお話をさせていただく。
今日はゆかたでどこに出かけるの? みんなでわいわい? それともデート? 大人ムードのレストランでの食事?
そうやって聞いて感じたものを、その人に合わせ、シーンに合わせ、“帯”でカタチにしていく。
 

今回は、半幅帯も新調したそうなので、私も“新作帯結び”を準備してその日、ご自宅に伺った。
私の新作で装ったゆかた姿を、鏡越しに見ながら、とても満足してくれた。
 

ああ、この笑顔が見られるから、“帯結び”はやめられない。