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“本物”は実に涼しい。
 

夏に着物を着ていると「暑いでしょう」とよく言われる。

私は“涼”を感じてもらえるような着方がしたい、常々そう思って精進しているつもりだが、そう見えていない、という戒めの言葉と受け取っている。

が、夏の着物は“本物”は本当に涼しいのだ。

 

植物からの天然素材でできている着物は、シャリ感があるため、体との間に適度な空間を作ってくれる。

それによって体温を自由に逃がす空気の“道”ができる。

そこに新しい空気や風が入ってきて、体のムレを防いでくれるのだ。

夏の炎天下でも日陰に入ると少し涼しい・・と感じるはず。

それを着物は、自分の体を守るように、オリジナル日陰をつくってくれている。
 

また“本物”は実に軽い。

ただこれは、着物を持ち上げたり、反物として持ったり、ではなく、“羽織る”ことでのオドロキが、嬉しく楽しい。

体験した人にしかわからない「うわぁ」と「ウフフ」の喜びがある。
 

8月も終わりが近づき、夏が過ぎようといている。

“夏物”と呼ばれる着物の出番も、もうそろそろ終わり。

一年でたった二ヶ月ほどの“旬”を、最後までしっかり味わおう。