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今月初めに東京で演奏会があったらしい。

何気なくテレビを見ていて、そのニュースに釘づけになった。

ガン患者とその家族が歌う「魂の第九」。
 

おそらく死を宣告されたかたもいらっしゃるだろう。

だが歌っている皆さんの顔は「歓喜の歌」に相応しく、生きる喜びに輝いていた。

17年前の自分を思い出した。
 

交通事故後の自室神経失調症。

あの頃の私は、先の見えない暗いトンネルにいるようだった。
 

二十歳から続けていた第九合唱が、今年は歌えないかもしれない・・・。

まっすぐ立てず、立っている持久力もなく、そんな私から日常会話以上の力のある声も出ず。
 

けれど、CDを聞いていると、だんだんとうずうずしてくる私がいた。

一か月余で8.5㎏も痩せた体を必死に起こし、意識がもうろうとしながらも練習会場に通った、あのときの自分のことはあまり良く覚えてはいないが。

今思えば、第九が「生命の源」になった、のだろうか。

今こうして元気でいることに、ベートーヴェンに感謝したい気持ちだ。
 
 

その演奏会は、男性・女性パートに分かれず、好きな場所に立ち合唱するスタイルのようだった。

すぐに、ご夫婦、ご家族がそばで一緒に歌っているのだとわかった。

 

穏やかな表情に、ご病気の辛さはなかった。

 
 

…私もあのとき、一緒に出演していた夫のそばで、歌いたかったなあ~。