とにかくインドの子どもたちは元気だ。
素晴らしく笑顔がいい。
そして、元気な子も、はにかみ屋さんもみな、手を振って挨拶をする。
それは、フマユーン廟を訪ねたときだった。
校外学習なのか、大勢の子どもたちがきちんと列になって歩いてくる。
私たちを見た途端、蜂の子をつついたようにきゃーきゃーとなり、通りすがりにハロー! バァーイ! とハイタッチ。
こちらがカメラを構えたら、だだだーっと一緒に写りにくる。
子どもらしい無邪気さ、人なつこさと、新しいものを見知ったことの好奇心が、透き通るような大きな目に表れていた。
きっと、そんな子どもが大きくなったのだろう。
好奇心の強い大人もたくさんいて。
その女性はとても綺麗なサリーを着ていた。
小さな姫を連れていたから、きっと一家で国内旅行をしているのだろう。
彼女は私を見ると、まるで旧知の仲のようにそれはそれは嬉しそうに駆け寄ってきた。
言葉はわからないが、私の着ているものを盛んに褒めてくれているようだった。
「日本」だとか「着物」だとか、そんな知識より、彼女はただ美しい・綺麗だと思ったものに素直に引き寄せられてきた、といったふうだった。
その素直さが嬉しかった。
子どもに戻ったように、きゃっきゃっと一緒に写真を撮った。
インドと日本は仲が良い。
そう思える関係に、今後もずっとあってほしい。
インドの皆さんに、日本を好きでいてほしい。
小さな小さな親睦だったけれど、私はあの時、心からそう思って親善大使になりきった。
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