マッチングの段取りをし、当日お引き合わせし、30分程度で席をはずす。
岡山県の出会い・サポートセンターの「結びすと」ボランティアをするようになって、どれくらいお引き合わせをしただろうか。
何組か経験していると、日程調整のメール連絡だけでも性格がわかりはじめ、お二人の相性は・・と考えるようになる。
今回は、積極的な女性に対し、のんびり屋すぎる男性で、ちょっと難しいかなぁなどと考えながら席についていた。
女性が会話をリードし始め、じっくりと噛みしめるように答える男性。
会話もなんとか進み、そろそろ私は退席しようか・・・と考えていた矢先。
いきなり二人が、私の職業について質問してきた。
な、なんでこの流れで、私の仕事??
正直言うと、決して会話は弾んでいるとは言えなかっただけに、お二人の表情から「何か助け舟を、、」といった雰囲気が感じられた。
「結婚式や披露宴で、介添え(アテンド)という職業のスタッフがいるのをご存じですか?」
私は着つけや児島帯の話ではなく、こちらも20年続けている大切な仕事、介添えの話を始めた。
と言っても、仕事内容を話したところで、当然お二人はポカンとするだけ。
でも、少なくとも結婚を意識したから、このようなマッチングの場に足を運んでいらっしゃるわけだから。
結婚されるなら、結婚式そして披露宴(ウェディングパーティ)もやはり考えていただきたいと思った。
「ひとつの式やパーティを計画するには、二人で相当な時間、話をします。時には意見が違ったり、喧嘩になることもあるでしょう。
でも、お互い理解ができたとき、相手の大切なものが自分の大切なものになります。自分に関わってくださった方への感謝が、“二人からの” 感謝になります。“準備” という時間を重ねるあいだに、価値観を分かち合える喜びと、幸せを感じるようになってくるのです。その段階で、二人の人生が自然にスタートしているのです。
そんなお二人の感謝と決意の日を、さらにさらに素敵に過ごしていただくため、式場スタッフはチーム一丸でお迎えします。私のしている介添え(アテンド)はそのスタッフの一人です。お二人はもちろん、大切なゲストに、一回り大きな笑顔になっていただくために、お二人のそばに、表でも裏でも必死で動くスタッフがたくさんいます。
もし将来、式場見学に行くことがありましたら、部屋の装飾や料理ももちろんですが、スタッフの心意気や心からの笑顔のおもてなしを感じてあげてください。お二人の「ここに決めてよかった!」を励みに、スタッフは全力で考え、動いています。」
・・・気づいたら、ものすごい真剣なまなざしがお二人から向けられていた。
ちょっと話の路線がズレちゃったかしら・・・と心配しながらも、その場を後にした。
次の日。
お二人から、「もう一度、先日のかたに会いたい」と連絡があり、マッチングは成立した。
ちょっと意外だったけれど・・・
でもあのとき、「深い話でした、考えかたが変わりました」と言った男性の言葉に、嬉しい誤算を感じていた部分もあり。
もし私の経験談で視野が広がってくれたのなら、それはとてもうれしい。
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