奏者の顔がスッと上がり・・・トランペットの高らかなファンファーレが響き渡った。
さすが全国大会金賞の腕前。
舞台から客席後ろまで、まるで何百頭もの駿馬が駆け抜けていったような、そんな圧巻の勢いだった。
岡山学芸館高等学校吹奏楽部の定期演奏会は、毎年二日間、2000席余のシンフォニーホールを満席にするほどの人気。
が今年は台風到来で、二日目が中止。
私も残念で仕方なかったが、そこであきらめる学芸館スピリッツではない。
そのあとの全国大会で金賞をとり、3年生の引退演奏会ともなった振り替え公演が、華々しく開演した。
この一年間、どれだけ学芸館の生徒さんに元気と勇気と感動をもらっただろう。
インド研修旅行、卒業式、入学式、マナー教室、体育祭、学芸祭、伝統文化学習・・・・どの行事もすべて全力で、真剣に取り組み、走り続ける彼らの姿を見せてもらってきた。
演奏を聞いていると、走馬灯のようにそれが思いだされ・・・気がつけば、ボロボロと泣いていた。
真剣に物事に向き合う経験は、彼らの将来にしっかりと成果を呼び込むことだろう。
がんばれ、がんばれ。
そんなことを思いながら、泣きながら演奏会を聞いていた。
フィナーレは全員総立ちでダンス。
最後は楽しく笑顔で終演。
そう、いつも学校を訪れると生徒さんのこの笑顔が迎えてくれる。
笑顔も岡山学芸館高等学校の誇り。
元気と感動をもらった御礼に、これからの人生に幸あれ、と心から願った。
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