着物 | 帯 | 巻き方 | 半幅 | 半巾 | ルール

 

こんにちは。第25代岡山きもの博士の 那須七都子です。
主宰の着付け教室ではいつも、和やかな会話の中で、皆さんから素朴な質問をいただいています。

 

Q.正式な帯の結びかた って あるんですか ?
A . ありませーん。

 

この質問は、体に帯を巻き付けるときの「正式な作法」のようなものはありますか?という意味です。

You tube、雑誌等でたくさん、「着物の着方」「帯のむすびかた」が紹介されていますね。
右回しだったり、左回しだったり。
体の中心から長さを決めたり、肩に帯を預けたり。
どれも、そのかたが、「これはいい!」「これがやりやすい!」といった秘策を、惜しげもなく伝授くださっています。どれもこれも一理あり。
だから、その中から、「あ、これ、やりやすそう」「私でも、できるかも」と思うものを真似してくださったら良いと、私は思っています。もちろん、私のお伝えする結びかたも含めて。
実は、こう言ってしまうと、ちょっと驚かれます。

Q .着つけ教室には「流派」があるんじゃないんですか?
A . ありまーす。

私は「前結び」という、帯の結びかたに特徴のある、流派の師範です。
袋帯・名古屋帯・半巾帯・男性の角帯・・・なんでも前で結んで形をつくり、できあがった帯結びを くるり 後ろにまわします。
人間誰でも、 手は前で動かすほうが機能的ですよね。
しかも、好きな形に帯が結べ、目と鏡でつねに確認できるので、何百何千という種類の帯結びも、(覚えたら)お手のものです。
だからとっても楽ちん。

おっと、話がズレました。

ということで、私が所属している学苑で定めた結びかたは、もちろんあります。
着付け講師の資格取得をめざすかたには、その結びかたをお伝えしています。
ですが、最近は、レッスンを受けてくださるかたにとって、「最良の方法」とは?と、考えるようになりました。
それは、レッスン前にさせていただくアンケートです。私はその中でかならず、こうお聞きしています。

Q .  着付けを習ってみよう、と思ったきっかけは?
A . 和のオシャレを楽しみたい

昔のように「花嫁修業」としてレッスンを受けに来られるかたなどは、もういらっしゃいません。
ご自身をより魅力的に輝かせるアイテムとして、着物をとらえているかたが多いですね。
でしたら。
そのかたが、とにかく早く・ラクに・あ!できそう と思える方法が、一番の近道です。
こんなことを言うと、他の先生方に叱られますが・・・(笑)
ですが、私も今まで似、様々な流派、教室で勉強させていただき、やっぱりこれが良い、と思ったものがあります。
それが、「前結び」で、帯を体に巻きつける方法です。

帯の結びはじめ

 

Q . この方法がなぜ良いのですか?
A . 何といってもフィット感

帯を結んだときに困るのは、「ズレてしまった」とき。
これは、帯はウエスト部分に当ててギュっと結んだら良い、これだけの意識では、ちょっと危ないです。
帯は通常では、女性は体に2巻き、男性は3巻きします。
肝心なのは、1周目。
苦しくなく、でも緩まず、程よいフィット感で帯が体に巻き付いていれば、着崩れの心配もなく、一日着ていたって疲れません。

ポイントをお伝えしましょう。
1 隙間をつくらない
動画では、最初に、帯と帯板をキチンをセットしています。
空気をぬくように、ぴたぴたーっと帯板に沿わせています。
それをクリップ(お持ちのものでOK)で留めていたら安心ですね。
2 右脇で “手先” をホールド
自身の右脇に帯の “手先” をスライドするように押し込んでいきます。
前にあったらちょっとジャマ・・・というのもありますが、本来の意味は「手先」が緩んでこないように脇でキャッチしているのです。
一度やってみてください。脇がいい仕事、してくれますよ。
体の部位は、とにかく、使えるものはなんでも使いましょう。
3 引き合い
帯を2週巻きつけ前まできたら、すぐに結ぼうとせず、ここで「引き合い」です。
1周目の “手先” の右脇ホールドで、かなりピタッとしていると感じるはずですが、きちんと体にフィットさせるのは、ここ。
左右、同じ力で、ご自分の感じる「ほどよいフィット感」に引き合いましょう。

ちょっとオマケでもう一つ。
4 クリップとペアで
帯の “たれ” を半分の幅にして、その次に “手先” を半分折りにする作業のとき。
ちょっと注意が削がれると、途端に “たれ” を握っている手が緩んでしまうことがあります。
そのとき、すかさず左手は、帯と左脇に留めてあるクリップを、同時に握っておきましょう。
これなら大丈夫。帯は緩みません。
あとは、 “手先” を上にして結ぶか、 “たれ” を上にして結ぶか。
どんな形に帯を結ぶか、によって変えていきます。

貴女の背中を美しく『魅せる』帯結び を、ステキに結んでくださいね。
帯結びの参考はこちら ⇩
児島帯instagram