きもの☆歴史☆帯むすび をテーマに、未来におくりたい「日本」をつづっています。
「けんうん」、または、「きぬぐも」と読みます。
「空高く馬肥ゆる秋」の空にあらわれる雲。
私は、気象学については何の知識もないので、雲の現象についてはノーコメントとさせていただきますが、私は、雲に「絹」をイメージしたことが、とっても素敵だな、と感じています。
もともと、この雲は、「巻雲(けんうん)」という漢字だったようで。
高い上の層にある筋のような薄い雲、真綿を引き延ばしたような薄い雲、のこと、だそうです。
「巻雲」は、明治時代から使われていたそうです。
戦後、漢字が多すぎて学習するのが難しい、という理由で、昭和21年に「当用漢字表」、昭和23年に「当用漢字音訓表」、昭和31年の「同音の漢字による書き換え(国語審議会)」があり、それらを経て。
「巻」は「ケン」と読めない、という理由で、昭和40年、気象庁は「巻雲」を「絹雲」と変更したそうです。
それでも、昭和63年に気象庁は、当初の「巻雲」に戻しました。
気象の専門用語として、「巻・積・層」で雲の状態を表すことが、大切なようですね。
素人ならではの意見ですが、ひつじ雲だとか、綿雲だとか、何かにたとえていたほうが、親しみを感じるような(笑)。
そこに、「絹」をイメージして名付けたかたは、とっても柔らかな発想だな、と感心しています。
ちょうど私は、「絹雲」が使われてた時代に生まれたからか、この言葉に何となく聞き覚えがある年代。
でも、これからは、どんどんと知る人も少なくなってくることでしょう。
「絹」と言えば、私にとってはやはり「和装」。
普段着に絹を用いているなんて、とても贅沢な民族衣装だと思います。
柔らかくて光沢があり、肌触りのよい絹は、身に着けていると、「幸せ」にジワ~ンと包まれていくかのようです。
が、お手入れがちょっと難しい。しかもそれが「着物」となるとなおさら・・・
と思われると思いますが。
倉敷市児島は「デニムの街」。そこにはいろんなデニムがあります。
【シルク混デニム】って、ご存じですか?
経糸に上質な綿、緯糸にシルクを使った、児島オリジナルのデニム生地です。
なんだ、シルクは半分だけかぁ~、と思われたかもしれません。
ですが、生地の柔らかさ、光沢、肌触り・・・これらは、絹100%製品にも劣りません。
しかも、デニムなので、生地が丈夫。
でも、シルクなので、軽い (綿100%のデニム生地よりも)。
デニムとシルクの良さを、とても上手にMIXしています。
なによりも。
お家で洗濯ができる = 「おうちメンテ」 ができる手軽さ!
驚くほど、取扱のラクな「着物」です。
こちらでは、シルク混デニムの「着物」と、「半巾帯」を、取り扱っています。
エレガントでたおやか、品の良い光沢が、手軽に安価に。
【児島帯】~KOJIMA-Obi~
そう言えば。
私は、大人になって、空を見上げること自体が、だんだんと少なくなってきたように感じます。
高くて澄んで、気持ちがいい。明日は晴れるかな。秋の空、見上げてみようと思います。
《 プロフィール 》
那須 七都子 (なす なつこ)
KIMONO Terrasse 代表
第25代 岡山きもの文化人 きもの博士
【児島帯】~デニム・畳べり・真田ひもを使った帯~考案
実用新案登録【ひらき帯】考案
きもの文化を未来へ継承することを目的に、「着物を普段着にプロジェクト」を提唱。
普段着には、アイロン・洗濯等「お家メンテ」できる手軽さが必要、と倉敷市児島の繊維に着目。今までの着物や帯になかった素材で、新たな和の美を創る。
【児島帯】は、世界中で愛される普段着の生地代表・デニムと、和室にかかせない畳べり、400年の伝統繊維・真田ひも、の組み合わせ帯。
【児島帯】~KOJIMA-Obi~
~背中で“魅せる”大人の半巾帯~ をテーマに、素材の特徴を活かした 「オリジナル帯結び」 を楽しむ着付け教室等を主宰している。
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