家からまっすぐ50m。静かな海が目の前に広がった。
すでに周りが見渡せるほどに夜は明けている。
しかし、まだ姿は見えない。
毎年拝むご来光は、そこにある島を越えて、私たちに会いに来てくれる。
キラリ・・・と山頂が光った瞬間、その小さな輝きはいきなりの強いまなざしをもって、ぐいっと顔を出した。
海面に一滴の光が落ち、そこから一本の光がすーっと音もなく、私たちに向かって近づいてくる。
光の道。
波打ち際まで伸びてきたとき、私たちの身体は太陽の熱を感じ、心まで温かくなった。
新しい年が明けた。
「良い年でありますように」
手を合わせた。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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