数え五十 あなたのおかげの黒髪を Hair Donation する日も間近
と歌を詠んだのが数か月前。
暦は明日から春、というこの日に、私は美容院のドアを開けた。
この言葉は最近よく聞かれるようになったと感じる。
病気などの理由で、髪の毛がなくなってしまった子供たちにウイッグを作る、そのための髪の毛を提供する活動だ。
私はこの活動を、ウェディング語り隊隊員で、カフェオーナーのともちゃんから聞いた。
ある日彼女は、バッサリ、長くて美しいその髪を切って登場した。
ロングがとても似合っていたけれど、おかっぱのヘアスタイルも、ほんとに可愛くてステキだった。
いつも自然体で、彼女がいると空気までが和らぐ、そんな彼女にはぴったりの活動だと感動した。
それにしても、もう少し時間がかかるかと思っていたけれど、髪の毛が既定の長さになるのは、案外と早かった。
それでいて、この年になって白髪もほとんどなく、髪のトラブルが一切ないことがチョコっと自慢だ。
先の歌は、穏やかな日々を送らせてもらっている、夫への感謝をこめて。
この一週間、できるだけ良いものを食べ、そしてストレスのない日々を過ごし、髪の毛にまで十分に栄養がいきわたるよう(とは、ほんの気休めだが)、私なりに「髪」の手入れをした。
私から切り離すその瞬間まで、「差し上げるプレゼント」が良い状態であることを願って。
誰かのお役に立てる、こちらが有難いシアワセをいただいた。