29歳から、婚礼介添えのお仕事をさせていただいています。
結婚式は本当に素晴らしい。
それは結婚が素晴らしい、ということで、
岡山県の出会い・サポートセンターの「結びすと」ボランティアも
するようになりました。
「この人と会ってみたい」というご希望者同士のために、
お引き合わせする日時や場所をセッティングし、
当日、お引き合わせ場所まで行って、少しお話が弾むまで同席し、
「ではあとはお二人で・・・」と席を後にする
そんなボランティアです。
ある、お二人のお話です。
会話もなんとか進みはじめ、そろそろ私は退席しようか・・・
と考えていた矢先。
いきなり二人が、私の職業について質問してこられました。
な、なんでこの流れで、私の仕事??
正直言うと、決して会話は弾んでいるとは言えなかっただけに、
お二人の表情から「何か助け舟を、、」といった雰囲気が感じられました。
私はとっさに、
着付け講師の仕事や、デニム着物等のプロデュースの仕事ではなく、
「結婚式や披露宴で、介添え(アテンド)という職業のスタッフがいるのをご存じですか?」
約20年続けている、こちらも大切なお仕事、「介添え」の話を始めました。
当然お二人はそんな職業を知らず、ポカンとするだけ。
でも、少なくとも結婚を意識して、
マッチングの場に足を運んでいらっしゃるわけだから、
結婚されるなら、結婚式そして披露宴(ウェディングパーティ)もやはり考えていただきたいと思ったのです。
「ひとつの式やパーティを計画するには、
二人で相当な時間、話をします。
時には意見が違ったり、喧嘩になることもあるでしょう。
でも、お互いが理解できたとき、
相手の大切なものが自分の大切なものになります。
自分に関わってくださった方への感謝が、
“二人からの” 感謝になります。
“準備” という時間を重ねるあいだに、
価値観を分かち合える喜びと幸せを、
感じるようになってくるのです。
その段階で、もうすでに二人の人生が自然にスタートしています。
そんなお二人の感謝と決意の日を、
さらにさらに素敵に過ごしていただくため、
式場スタッフはチーム一丸でお迎えします。
私のしている介添え(アテンド)はそのスタッフの一人です。
お二人はもちろん、大切なゲストの皆様に、
いつもより一回り以上も、大きな笑顔になっていただくために、
表でも裏でも必死で動くスタッフが、たくさんいます。
もし将来、式場見学に行くことがありましたら、
部屋の装飾や料理ももちろんですが、
スタッフの心意気や心からの笑顔のおもてなしを
感じてあげてください。
お二人の「ここに決めてよかった!」を励みに、
スタッフは全力で考え、動いています。」
・・・気づいたら、ものすごい真剣なまなざしのお二人が
目の前にいらっしゃいました。
あ、あら、ちょっと熱を入れ過ぎて、
話の路線がズレちゃったかしら・・・と心配しながらも、
その場を後にしたのですが。
次の日。
お二人それぞれから、
「もう一度、先日のかたに会いたい」と連絡があり、
マッチングは成立しました。
「あのときの話、深い話でした。考えかたが変わりました。」
との、お言葉もいただきました。
私の経験談でのお話が、
お二人を繋げるきっかけになったのでしたら、
とてもうれしいです。
(2016年5月)