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着物の世界で 昔から言われている“数字”。それは・・・?

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日本人は、“奇数”が大好きですね。


これは、古代中国の「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」
に基づいています。

 

~陰陽五行とは?~
陰陽五行は、「陰陽」と「五行」の2つの思想を組み合わせた、
中国の自然哲学の思想です。


「陰陽」は、
すべての事象は相反する性質が存在することで成り立っているという考え方
「五行」は、
万物は「木・火・土・金・水」の元素から成るという考え方

 

日本には、古墳時代にはもうすでに中国から伝来したとも言われ、その当時の政治や行事、風習に強い影響を与えてきました。


陰陽五行の思想では、
奇数は縁起の良い「陽」
偶数は縁起の悪い「陰」 と考えられています。

 

私たちの身近な生活で思い当たると言えば、
一月七日「人日(じんじつ)」
三月三日「上巳(じょうし)」
五月五日「端午」
七月七日「七夕(しちせき)」
九月九日「重陽(ちょうよう)」
の五節句、などでしょうか。

「奇数が重なり大変おめでたい日」とされていますね。

一方、「陽の気があまりに強すぎて不吉である」ということから、
厄除けや禊が行われていました。
それが、節句行事の始まりとされています。

やがて、時代とともに、不吉であるという考えは薄れ、
「縁起の良い吉祥の日」として、江戸時代にに暦に入れられました。

 

注): 余談ですが、

一月七日だけ月と日にちの数字が異なるのは、
すでに一月一日(元日)の祝日があったため、と言われています。
その日に、私たちは七草粥を食しますね。
これは日本独特の風習で、本来は「おせち料理」が節句の料理に当たります。

 

 

結婚式のご祝儀を包むときも、
割り切れない数=奇数 を意識していますよね。
私たちは、普段の暮らしの中で、
気がついたら“奇数”を意識して暮らしているのかもしれません。

着物の世界にも、“奇数”を意識する言葉があります。

「帯は三代持つ」という言葉、聞いたことありませんか?

 

大切に扱えば、親・子・孫に渡せるほど長持ちするもの、
という意味や、
それくらい丈夫で品質が良いという意味やいろいろあるようです。

でもそれも、引き継ぐご家族や、「着たい」という気持ちがあってこそ。


少しずつ、着物を着たい、という人も増えているようですが、
実際に、前結びの着つけレッスンを受けてくださる
お母様に聞いてみたところ、


娘の嫁入りに作ったけど、実家に置いたまま取りにも来ない」
色柄の好みが違うから、私の着物を着たがらない」
という、少し寂しい声も・・・・・。

 

そんな声の先にあるのが、
今の世の中での一つの方法として、
「着物リサイクル」というシステムなのかもしれません。


親から貰った大切なものを手放すなんて・・・
という考えかたも、もちろんありますが、


もし引き継ぐ人がご家族にいないのであれば、
「ご縁を託す」と考えて、ご利用になるのも一案かも。

 

着ない・着られない着物をタンスにしまったままよりも、
新たな持ち主とのご縁のために、託す。

そうすれば、「母娘三代」ではなくとも、
「きもの好きな三人」の手で、大切に使っていただけるかもしれません。

今風にいうと“シェア”、と言っても良いのではないでしょうか。

 

着物リサイクルショップは、
昔からの日本の“もったいない”精神が生み出した、
新しい「シェアリングシステム」なのかもしれませんね。

 

 

~〈ご案内〉~

岡山市内にある、老舗呉服屋さんですが、
リサイクル着物も、扱っていらっしゃいます。

着物の状態も良く、お店のかたも親身に相談に乗ってくださいます。

趣味のきもの 染織近藤
〒700-0823 岡山市北区丸の内1-7-3
086-226-5298
9:00~18:00(日曜・祝日を除く)

https://www.sensyokukondo.co.jp/

 

(2016年6月)

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