和装myselfプロジェクト

 

 

 

ある日、私は、来年成人式を迎える女の子に、こう聞かれました。

 

「振袖って、自分で着られるんですか？！」

 

彼女も、「浴衣は自分で着られても、振袖は着られない」

と思っていたようです。

 

その理由は、

「振袖の帯結びはカンタンには結べない」から。

 

 もちろん、カンタンではありません。

 

でも、

帯を前で結んで後ろに回す、「前結び」着装法なら、

それは可能です。

 

そこで彼女は、

「振袖を自分で着て、成人式に出席したい」という

同じ思いの友人とともに　

「振袖myselfプロジェクト」に挑戦しました。

 

 

 

「振袖myselfプロジェクト」は、

 

他の和装myselfプロジェクトより、

とても深い意味を持つ、重みのあるプロジェクトです。

 

「大人になる」

 

誰もが通る、

けれど、

人生でたった１回だけの、大きな通過儀礼。

 

それが成人式です。

 

その大切な式典への出席は、

これから「大人」として歩む、第一歩です。

 

そこに、

未婚女性の最高礼装「振袖」を自分で着て、

出席できた経験は、

今後の彼女たちの人生に、

大きく活きてくるものと思います。

 

だからこそ、

単に、振袖を着る技術をマスターするのではなく、

もっと、もっと大切なことを、学ぶ場にするために、

メンバー全員で

きちんと「目標」と「目的」を定めました。

 

 

 

• 「目標」

振袖を自分で着ること

• 「目的」

自分で着る経験を通して学んだ日本文化や和装文化を自分たちの言葉で伝えていくこと

 

「目標」と「目的」を明確化したことで

しっかりとした「計画」も立てました。

 

• 「計画」

ゴールまでに

何を使って

何を学び

どんな人から

どんなことを学ぶか

 

それには

何がどれだけ必要か（時間・コストなど）

 

 

 

彼女たちの、約１年間の「学び」と「気づき」は

ここに記録しています。

 

instagram『振袖myselfプロジェクト』
⇩
詳しくは、こちらのページへ

 

 

 

 

 

1年間かけて、技術と知識教養を身につけたことで、

当初「目標」や「目的」だけでなく、

 

 

・振袖という礼を尽くす装いで、きちんと両親や家族に感謝の気持ちを伝えることの大切さ

・自分で振袖を着ることを経験し、親に甘えていた今までの自分から、大人になることの

　自覚

・礼装に相応しい所作や品格を身につけ、これからの時代を担う一人として着物文化を発展させる意識

 

といったことも、みずから学びとり、

 

成人式当日は、

感謝の言葉を手紙にしたため、

ご両親へ渡したそうです。

 

 

彼女たちのプロジェクトへの挑戦は、

振袖を着るというスキル習得だけでなく、

人生においても

「大切なこと」を学ぶ時間となりました。