~「地域活性化と和文化伝承」のための先斗町・和の集い~
2016年9月25日、100名が先斗町歌舞練場の舞台で着物を披露する、ショーが開催されました。
知人に誘わたとき、さて、何を着たら良いか、実は本当に困ってしまって、、、。
家に代々伝わっているような家宝の着物も持っていませんし、普段着ばかり着ているので、フォーマルな着物もそう持っていませんし・・・。
と、思ったときに、私にはひらめくものがありまして。
「だったら、つくってしまおう。」
それが、【児島帯】が生まれるきっかけでした。
岡山には “繊維の街” と呼ばれる倉敷市児島があります。
一つの繊維を分業で生産している「繊維の街」ではなく、
さまざまな「繊維業」が集まって、街を形成しているという、
ちょっと特徴的で、とても面白く、魅力的な街です。
・国産ジーンズ発祥の地
・400年前に伝承された真田紐が、いまも生産されている地
・たたみ縁(べり)生産は日本一の街
これだけ書いても、ちょっと面白いな、と思われるのではないでしょうか。
それぞれに特徴ある繊維ですが、それを、一つにまとめて「帯」にしました。
それが【児島帯】です。
同じ地域に(ほんとに、隣同士で別の繊維をつくっているケースもあります)
これだけの種類の繊維が集まっていたから、
【児島帯】が生まれることができた、といってもいいかもしれません。
もう一つ、児島には大きな特徴があります。
縫製技術もすごいのです。
だからこそ、両面異素材を縫い合わせて「帯」をつくる、ということができた、といっても、過言ではありません。
ただ単に、面白さや目新しさだけの帯ではなく。
繊維の街児島を、紹介するような、(強いては街を代表するような商品の一つに育ってもらいたくて)、帯に街の名前をいただきました。
そして、ショー当日。
あまりにもきれいなこの帯は、舞台でもかなりの注目を浴びました。
私と児島がつながったように、
人と人を結ぶ・地域と人を結ぶなど、
何かのお役に立つものに、この帯が育っていってほしいなと、思っています。
(2016年9月)