「幸せプロダクション(西本俊三編集長)」の、
『 ひと ☆ 輝き ☆ 通信 』 第137号に、
振袖myselfプロジェクトについて、掲載いただきました。
以下 掲載文
着物という文化を纏っている
「KIMONO Terrasse 」那須七都子 代表
岡山で着つけ教室を主宰する那須七都子さん(KIMONO Terrasse 代表)は、
「1人で振袖を着る『振袖myselfプロジェクト』」を
進めていますが、
先日、メンバーの一人が、
「ベルギーに留学中、日本文化交流会を開催し、
浴衣と着物着つけのワークショップをした」そうです。
「ベルギーでの着物を持っている人、たたみかたも知っている
学生さんがいたようです。
堂々と着物談義ができたことで、日本人として着付けを学んで
いて良かった」と連絡(ZOOM)があり、
「こうやって、メンバーとは、今も定期的にZOOMで
活動報告会をしています」。
以下は、「振袖myselfプロジェクト」メンバーとの話の中で、
那須七都子さんが感じたことを報告していただきました。
柄に込められた意味
「約1年の彼女たちの活動の中で、忘れられない言葉があります。
成人式の約2か月前、後楽園での催しの中で、
『着物文化人』の表彰式があり、彼女たちは
プレゼンターの助手をつとめました。
その役が決まってから、私は、心の持ちようは所作に
必ず影響すると考え、知識教養講座をZOOMで
念入りにしました。
彼女たちの振袖の柄に込められた意味や、
振りや重ね襟にはどんな意味があるか・・・などなど。
意味を知った彼女たちは、
こんな素晴らしい着物を持っているんだ、着られて幸せ~!!
と、より、親御さんや周囲への感謝、
着こなすことの意欲を燃やしたようでした。」
「着てくれてありがとう」
「さて当日、何百人もの前で、自分で着た振袖で振る舞う・・・
どれほど緊張したかわかりませんが、彼女たちは澪とにやってのけました。
そのあと、後楽園内を散策していた時のこと。
見ず知らずのご婦人が近寄ってこられ、
『着物を着てくれてありがとう』と言われたのだそうです。
可愛いとか、綺麗とか、似合っているね、ではなく、
着てくれてありがとう
最初は何を言われているか、わからなかった。
でもそのあと気づいたと。
『私たちが着ているものは、単なる衣装じゃない。
文化を纏っているんだ』と。
半ば興奮して話してくれた、その表情、
私は忘れられません。」
「あの時彼女たちはわかっていたかどうか・・・
彼女たちが学んだのは着つけの技術だけでなく、
文化もきちんと学んだから、そう声をかけて
いただけたのだと思います。
きっと彼女たちも潜在的に感じていたから、
『文化を纏っている』という言葉が出てきた
のかもしれません。
ご婦人は、彼女たちが文化を学び知識を身につけ、
それを自分たちの魅力という力にしていたのを
感じてくださったのだと思います・・・」
以上
『振袖myselfプロジェクト』とは
弊社が理念で掲げる、「すべての人が
自分で着物を着る社会を目指すプロジェクト
「和装myselfプロジェクト」のひとつ。
令和4年の成人式に、
・自ら振袖を着て成人式に出席する
・自分で着ることの経験から、親に甘えていた自分から、
大人になることの自覚を養う
ことを目標に、4名の新成人が
「振袖myselfプロジェクト」を始動。
その中から、
「礼装に相応しい所作や品格を身につけ、
これからの時代を担う一人として
着物文化を発展させる意識を持つ」
という「目的」を自覚し、成人式を終えてから、
メンバー4名のうち2名が、海外へ留学。
置かれた場所、置かれた環境の中で、
どのように活動することがそれにつながるのかを考え、
自ら活動をしている。
(2022年6月)