岡山が誇る美術館のひとつ、林原美術館。
そこで、長谷正一(はせしょういち)先生による、美術館ピアノコンサートが開催されました。
ちょうど当日は、林原美術館の企画展『古美術ことば辞展』が開催中。
コンサートは、展示室にグランドピアノを運び込み、私たちは、美術品を鑑賞しながら長谷先生の生演奏をきく、という、贅沢の極みのようなコンサートなのです。
毎年参加させていただいておりますが、
その時の展示内容によって、先生のピアノの音色も心なしか違うように聞こえるのが、美術館コンサートの醍醐味です。
たとえば。
武具の展示会であれば、雄々しいタッチになったり。
美しい調度品の展示会であれば、優雅で優しいタッチになったり。
というように私には聞こえるのですが、皆様はどのように感じていらっしゃるのでしょうね。
美術品は単なる展示品ではなく、
私たちに力を与えてくれるような、
美術館そのものがパワースポットのような、
そんなふうに私は感じています。
さて、そんな素敵なコンサートの最後に、
長谷先生に御礼の花束を贈呈する役を、おおせつかりました。
コロナ禍にもかかわらず、来岡くださいました長谷先生に敬意を表し、
「全身おかやま!」でコンサートに駆けつけていました私。
花束贈呈の前に、少しだけお時間をいただき、
岡山繊維のお話をさせていただきました。
ユーカリの木を原料としたデニム着物。
シルクの入ったシルクデニムと、たたみべりで出来た帯。
まだまだ知らない、まだまだ奥が深い岡山の繊維ですが、
いずれは長谷先生のように、世界へと羽ばたきます。
と、おおきな夢を乗せて、繊維の紹介をさせていただきました。
終演後、私の周りには、ちょっとしたクラスターが?!
コンサートに参加されていました、主にマダムの皆さまが、
岡山の繊維にご興味を持ってくださいまして、
着物や帯を、ご覧になってくださいました。
地元でも、まだまだ知られていない岡山繊維もたくさんあります。
少しでも知っていただける機会となったのでしたら、光栄です。
(2022年8月)