シルクデニムの着物
「シルクデニム」とは、シルクと綿を掛け合わせたハイブリッド素材です。
絹35%、綿65%といった割合で織ることが多く、絹特有の上品な光沢と、綿デニムの丈夫さやカジュアルさを兼ね備えています。
この素材で仕立てられた着物は、デニム着物の気軽さを持ちながらも、見た目にほんのりとした艶やかさと柔らかさが加わり、フォーマルすぎず、かといってラフすぎない絶妙な雰囲気を醸し出します。
洋装と和装の架け橋のような存在として注目されています。
シルクデニムは、シルクを使っていながら「水に強い」ことが、一番の特徴です。
急な雨や、お天気の心配な日の着物でのお出かけに安心です。

ここでは、弊社が厳選した「岡山製のシルクデニム」で仕立てた着物を代表例として、着用後のケア、洗濯、アイロン、保管、日常の注意点の順で解説します。
※弊社のシルクデニム生地は、岡山県倉敷市児島「株式会社ショーワ」製を使っています。
着用後のお手入れ
シルクデニムは綿が主体ですが、絹も含まれているため、汗や湿気、特に摩擦に、ややデリケートな性質を示します。
風を通す
着用後は必ず着物ハンガーにかけ、半日ほど陰干しして湿気を飛ばします。
ホコリを払う
綿が多いのでホコリを吸いやすく、絹部分は静電気を帯びやすい傾向があります。
着物やカシミヤ等専用の、柔らかいブラシで軽く払うと良いでしょう。
洗濯方法
ご家庭で「手洗い」できますが、いくつか注意点があります。
・着物を平らにたたんで、ネットに入れる
※ネットをクルクルと巻いて、紐で軽く数か所留めると、着物がネットの中で動かず形が崩れません。
・水または30℃以下のぬるま湯を使う
・中性洗剤を少量入れる。
・洗濯機を使う場合は「弱水流」か「おしゃれ着コース」に設定する。
・脱水は短めに(20秒以内)にとどめ、シワ防止を心がける
※シワは生地の表面に傷がついている状態と同じで、それによって光沢が失われる可能性があります。
ドライクリーニングも可
日々のお手入れは上記で十分ですが、次に着る機会までの日数がある場合や、
長くきれいに保ちたい場合は、信頼できる和装対応のクリーニング店にお任せしてください。
シミの処理
・部分的な汚れは中性洗剤を薄めた液をかけ、軽く揉んだり叩いてみてください。
※強くこすらず、汚れを浮かせて流すのが鉄則です。
・汚れが落ちたら、流水で洗剤を洗い流してください。
・両面からタオルで挟み、水分をしっかり取ります。
・風通しのよい場所で、陰干ししてください。
アイロンのかけかた
シルクデニムは中温(140〜160℃)が適切な温度です。
当て布をし、着物の裏からかけるのがおすすめです。
シワが強い場合は霧吹きで軽く湿らせると伸びやすくなります。
高温は光沢を失わせ、また、縫い目部分を強くこするようにアイロンを当てると、テカリや変質の原因になるため避けましょう。
保管方法
デニムは丈夫ですが、絹が入っていることを考え、少しでも湿気の少ない場所や虫食いのリスクのない保管をお勧めします。
たとう紙に包むことで、ホコリや光から守ることができます。
収納は桐タンスが理想ですが、クローゼットや衣装ケースでも問題ありません。
その場合は除湿剤を併用し、湿気を避けましょう。
折りシワ防止
綿が入っているため、絹100%の着物に比べ、少し固さがあることから、
長期間たたんだままで置いておくと、折り目が定着することがあります。
シーズンごとに出してハンガーに吊るし、空気に触れさせるのが効果的です。
日常の注意点
帯回りや袖口など、こすれる部分は毛羽立ちや色落ちが起きやすいです。
摩擦を減らす工夫(帯の当て布を使うなど)が有効です。
弊社のシルクデニム着物は反応染めのため、堅牢度4~5という大変評価の高いものです。
そのため、一般的な使用の範囲では、色落ち・色移りすることはほとんどありません。
ただし、長時間濡れた状態のままにしたり、強い力でこすることはおやめください。
季節感
通年着られる素材ですが、やや厚みがあるため真夏には不向きです。
春秋冬のスリーシーズンに、よりお楽しみいただける着物です。
カジュアル度
デニム特有のカジュアルさとシルクの上品さが同居しているため、観劇や街歩きなど「きちんと感のある普段着」シーンに最適です。
現代のライフスタイルに合わせ、遊び心のあるコーディネートをお楽しみください。
まとめ
シルクデニムは「丈夫な綿」と「繊細な絹」のマリアージュで生まれたハイブリット素材です。
お手入れの際には両方の性質を考慮する必要があります。
・着用後は風を通し、ホコリや湿気をしっかり取り除く。
・家庭洗濯は可能。ネットに入れ、弱水流・中性洗剤、脱水は20秒。
・ドライクリーニングも可。
・干すときは陰干し、アイロンは中温であて布を使いましょう。
・保管はたとう紙があるとベスト。他の着物と同じように、防湿・防虫を心がけてください。
・シーズンごとに点検してリフレッシュ。
これらを少し注意しながら、上質感のある「シルクデニム着物」を長く楽しんでください。






